シナリオ:霧桐島殺人事件
ブレスレスシナリオ。一応ネタバレがあります。
観光地で殺人事件が起こる! という導入。展開はクトゥルフ的でもある。たっぷり遊べて面白かった~。
キャラメイク!
🃏 → 🔶ダイヤの 4
🔮<硬貨♦️ 3 > 技芸/取引/熟練工
手先が器用な女子高生。犬派。最近の趣味はDIY。
可愛いインテリアがあれば東へ、美術品展示があれば西へと、フットワークの軽い質。装飾品探しの趣味が高じた結果、最近では旅自体も趣味になりつつある。
春上統也と言えば一部では名の知れた建築家で、綾子はその背を見て育った。
推理(1D4)
経験(1D6)
調査(1D10)
享受(1D8)
察知(1D4)
鈍感(1D4)
ひらめき:「まだ知らぬご当地建築を見るのが楽しみだ!」
霧桐島
さて、霧桐島という観光地にやってきた。
夏休みを利用してのこの旅行は、100%趣味で構成されている。たまには勉強も部活も忘れて(あるいは友達も!)、羽を伸ばしたっていいじゃないか。いろんなところを見て回るのが楽しみだ。
一日目探索
昼
🎲1d10 → 1
おいしい海産物を食べた!
朝早くに家を出発したので、朝食はコンビニおにぎり一つだけだった。もうすっかりお腹が空いている。港に降り立ってすぐの適当な店に入り、これまた適当に注文してみる。
雑多な店では雑多な掛け声が飛び交い、無骨な雰囲気で構成されていた――そう、観光地にしては。観光というのは人気商売だろうに、この飾らない感じがたまらない。
まぐろ漬けといくらと……とにかくたっぷりの海鮮が乗ったどんぶりは、とてもお腹に染みた。店のおじちゃんに笑われるくらいには食べた。それだけおいしかった。
夕方
🎲1d10 → 8
商店街で食べ歩き、饅頭+1
ホテルへ向かうついでの道すがら、地図も持たずに店並びを眺めて歩いてみる。ここはちょっとだけ古臭い田舎の商店街という雰囲気で、古臭いなりに明るい活気あふれる区画だった。
ミネラルウォーターの飲み比べをしたり(あまり違いは分からなかった)、焼きたての判入りクッキーを試食・購入したり。
特に人が並んでいるのは「霧桐饅頭」という土産品の店で、ミーハーのように並んで買ってしまった。どうやら、この島ならではのお土産らしい。……大判焼きとその他で名称が分かれるやつに、雰囲気がちょっと似ている。
晩
🎲1d10 → 2
アナログゲームの店でゲームをした
予約していたホテルへ。
部屋に引くにはまだ早い時間帯だったので、地下の遊戯室とやらで遊んでみる。ビリヤードからダーツ、果ては麻雀やトランプまで、団体や家族向けであろう遊び道具が揃っていた。
一人で遊べるのはダーツくらいか……と、最初は暇潰しみたいに投げていたが、私は得点のルールを知らないもので、つまるものもつまらない。そうして景色を眺めていたら、後から来た家族連れの子どもと意気投合し、トランプに混ぜてもらうことになった。運のない私はすっかり負け越したが、楽しい時間を過ごせた。
ホテルへ
🎲1d10 → 8
宿:古い洋風の館
ホテルはだいぶ……雰囲気のある場所だった。でも、見かけよりは古くない建築様式だ。
窓からの景色は山ばかりで、海を期待していた私としては少し残念だけど、まあ悪くない。
🎲1d10 → 10
最大限に楽しかった!
初日からとっても満喫した一日となった。ホテルの売店でもまたお菓子やお饅頭を買っちゃったし、この調子だと戻る頃にはちょっと太るかもしれない。……まあ、後のことは後で考えればいっか。
お風呂を済ませると、天蓋の付いた豪華なベッドに寝転がった。
天井からカーテンがぶら下がっている。変な視界だ。……そんなことを考えるうちに、いつの間にか眠りに落ちた。
不安な目覚め
真夜中、電話が鳴った。思わず反射で取ったけれど、モーニングコールにはまだまだ早い。
寝ぼけた返答をする私に、チェックインのときより慌てたお姉さんの声が告げる。この宿の主人が殺された、と。
私は全く状況を呑み込めなかったが、呑み込めないわりに目は覚めた。
受付のお姉さんは「危険だから部屋に鍵をかけて留まるように」「警察が到着したら知らせる」と早口で告げ、そうして電話を切った。
🎲1d10 → 6
轢殺
まだ深夜の時間帯だが、この状況で寝つけるほど図太くもない。
どうせだ、早すぎる身支度を整えながら頭の中を整理する。交通費と……もし予定通りに帰れなかったときの連絡と……あと返金と……。日常を取り戻そうとするかのように、私のことだけを考えた。
しかし、その思案は長く続かなかった。部屋の外は妙に静かで、……まるで、世界に私一人だけになったみたいだ。
🎲1d10 → 10
島は氷と雪に覆われひどく寒く、あらゆる電子機器が使えなくなる。すべてのスキルが1段階下がる。
できることを先に連絡しておこうと手に取ったスマホは、充電切れのように動かなくない。
気付けば、なんだか凍えるように寒い。夏なのに。
空調の異常かと確かめてみたが、そもそも動作すらしていなかった。従業員を呼ぼうにも、電話のボタンが鳴らない。
ひとまず毛布を被って、静かに部屋を出てみたら……見える景色は、昨晩のそれから一変していた。
異変から身を守る
🎲1d10 → 10
冷静を取り戻す。饅頭+1
おかしい。でも、私は夢を見ているわけではないらしい。
どうしたらいいかな。や、どうしようもないんだけど。
ひとまずは、暖を取れるものが欲しい。コートでもいいし、温かい飲み物でもいい……。部屋にいろと言われたけど、このままじっとしていたら凍えてしまう。
心ばかり物音を潜めながら、そうっと自室から抜け出した。