キャラメイク
キャラクター
🎲1d10 → 1
特殊能力:魔法
🎲3d10 → 10,3,2(合計 15)
空虚:2!
青くぼんやりとした肌を持つ、長命の精霊。かつては人として生まれたはずだったが、来歴についてはもうどこかに忘れてきてしまった。
既に栄養の摂取も不要な身体と化していて、負い残った義務と言えば時を気ままに流れるだけだ。あるいはそれは、生命の諦めにも片足を突っ込んでいる。
同行者
🎲1d10 → 2
短命種の同行者。精霊から見たらまだ赤子同然に若い。たぶんヒト。
きっかけ
🎲1d10 → 2
弟子に取った!
日々
最近
🎲1d10 → 1
場所:村
🎲1d10 → 4
時期:冬
🎲1d10 → 8
「少し前」との違い:滅びている
🎲1d10 → 4
キャラクターのことは:話は伝わっている
久々に訪れた村は、閑散と木枯らしが吹いていた。
建物は一つと漏れず倒壊し、乾いた木肌を晒している。強い風が吹く度に枝がからからと転がっていき、やがて視界から消えていく。
「何もありませんね」
弟子が言った。感慨のない感想だ。
「一応聞きますけど……本当にここ、なんですよね?」
「どうだったかな。山の形は変わっていないから、おそらくここだと思うのだが。道中の風景も変わっていたし、何せ私の記憶は……」
「分かってますよ。もう薄れている、でしょ」
弟子は近くの家屋の床に上がり込んでいった。私は動かずにその場で待った。
約束を果たすために次の目的をここに定めたのは、三十回前の月を見た晩だ。つまり、つい最近。私が以前に立ち寄った村について、弟子が強い興味を持ったことが始まりだった。
彼が何に興味を引かれたのかは分からない。話は聞いたけど、もう忘れてしまった。精霊との契約についてだとか、自然発生しうる精霊の生命についてだとか、彼は難しいことをよく言うが、かいつまめばきっと重要という意味だ。
ともかく、あの村はもう村でなくなっていた。人っ子一人どころか、野生動物も見かけなかった。それは強い寒さのせいだ――と弟子が言う。生命が生きづらい寒さと風、それから渇きのせいで、一帯が死ぬ寸前の土地になってしまったのだと。
がたがたとがらくたをかき分ける弟子を見ながら思う。住めないならば、住まなければいいのに。
最後に立ち寄った村では、私のことが語り継がれていた。曰く、何十年か前に神の使いが訪れ、悪しきを攫っていったと。私は神の使いでも、そういう力を持つ存在でもないから、きっと精霊違いだろう。だが弟子にとっては違ったらしい。こうして寒空の下、わざわざ素手で廃墟を漁っていることになっている。
「……何もないですね。金品なんかは何も。乾いた野菜のゴミくらいはありますけど……」
「そうか」
「死体もありません。少なくとも、事故や災害で滅んだわけではないようです」
「そうか」
弟子は首を傾けた。
「嬉しくないんですか? ここにいた人は、死んだわけじゃないってことですよ。もしかしたら、あなたと交友のあった女性も」
「……死体がない、は、私が喜ぶ、という意味だったのか?」
「ええ。現状においてはね。……でも、収穫がないことに変わりありません。どうですか、師匠? この土地のために力を振るう気になりますか」
私を首を横に振る。
「……そうですか」
弟子は溜息を吐いた。
今の私にその気力はない。たとえこの一面に花畑が咲き誇ることになろうとも。それが、かつての村と同じ光景になるものだとしても。
🎲1d10 → 2
空虚判定:失敗!!!
出来事(最近)
🎲1d10 → 3
短期の仕事を引き受ける
弟子は重用されるほうの人間だ。
知識意欲があり、腕も確か。老いた精霊に付き従う変わり者でさえなければ、他に行く当てもあると思うのだが。それもこれも、精霊の存在を解き明かすという意志があってのことらしい。
つまり、多くの場合で私のために働き、私の興味が赴くままに付き従い、必要とあれば術師としての腕を行使しようとする。
「使わないのか。魔術は」
「……ま、魔術じゃなくて精霊術だって……いつも……」
「使わないのか?」
「……つ、使いませんよ……この、程度の、力仕事で……」
弟子はすっかり荷物の下敷きになっている。雪崩れた荷物の一つを、他の人足が引き取っていった。
「必要性があるときに使えばいい。そうでなければ機会を逃す、私のように」
「師匠は逃してばっかじゃないですか……」
過ぎてゆく人足の一人が、ぶつくさ文句垂れの弟子を横目にしながら過ぎた。私の姿は弟子くらいにしか見えないのだから、彼はただひとりごとを吐いているという不思議な振る舞いに見えていることだろう。
「必要性を感じられるというのは僥倖だ。分かるうちが華だよ」
「ちょっと使い方違いますよ……。だから僕は師匠に力を出してほしいのに……ああ、どうもすいません……」
何人目かの人足により、弟子はようやく荷物の山から解放された。港での荷運びは、文字通りに荷が重そうだ。
🎲1d10 → 1
空虚:失敗……
十年後の同行者
🎲2d10 → 6,6(合計 12)
6!おそらくそう長くは続かないだろうが、旅は続く。
「いつの間に、お前の頭は白くなったんだい」
「……なんですか、髪のことですか? 見てたでしょ、もう三十年くらいは白いですよ」
「見ていた。でも、変化に気付いたのは今だ」
「遅いなぁ」
弟子は地図を開きながら、街道の石畳をたどっている。
弟子はいつの間にか少し大きくなり、そして最近はまた少し小さくなったように思う。気付かないうちに、皮膚にも少しばかりの皺が増えた。まるで、悪くなって木から落ちる前の果物のようだ。
「でも、気付いてくれたってのはいいことですね。師匠、前は何を見ても全く眼中になかったわけですし」
「それで何をするというわけでもあるまい」
「いいんですよ、それで」
くしゃくしゃと音を立てながら地図を折り込む。彼が早めに地図を仕舞うのは、目的地が近いときの癖だ。何年見ていても変わらない。
何年見ていても。
「さっ。例の……新進気鋭の精霊研究者がいるはずですから、師匠のことが聞けるといいですね」
「もっと、お前にとって興味深い話を聞けばいい」
「僕にとっての興味深い、は師匠のことですよ。変わりません」
弟子は破顔した。目を細めると、また皺が増えたかのように見える。