シナリオ:Singing in the Rain! - A Short Frog-Themed TTRPG by Ashlee Craft
キャラクター
ご機嫌なカエルだ!
🎲1d6 → 1
春になると鳴きだすトリゴエアマガエル。
成体でも全長3センチほどとごく小さいが、冬眠中に凍りかけても死なない体を持つ。特定の池に居着き、背中の×や格子のような模様を見せてくれる。
🎲1d6 → 5
好きな歌のジャンルはミュージカルシアターだ。劇や小話、その他の何かを歌に乗せてはつらつと語ることが多い。
やっぱり春の最初の歌は明るく、それでいて進展を予感させるものじゃないとね。
雨が降っている!
未だ春には早い、雪が残る晩冬のこと。
その日は珍しく温かくて、ついまどろみから目を覚ましてしまった。周辺には地面や水面よりも雪のほうが多く見える。まだまだ冬は続きそうだ。ただし、雲間と雪間にささやかに差す陽光は、寒風に負けじとしぶとく照らしている。
天使の通り道を眺めていたら、そのうち空も白くなって雨が降り始めた。雨だ。雪じゃない! ぽつぽつと弱いままだが、これはいい歌日和なんじゃないか? 暦に先駆けて春を呼んだっていいんじゃないか?
歌を歌う!
まずはげこげこと喉馴らし。久々に使う喉は若干のかすれから始まったが、身体に雨粒が満ちてくればじき滑らかさを取り戻した。歌の第一声はやっぱりこうじゃないとね。
さて、咳ばらいを終えて……降り注ぐ雨粒に一言、二言、それから流れるように出てくる言葉を乗せた。
春を迎えたカエルの国の歌だ。カエル肌にひんやり当たる水滴の下、皆で揃って水浴びをして、池の波紋を揺らし、機嫌のいいパーティをする。雪解けのお供には少々賑やかすぎるかな?
宴もたけなわ!
🎲2d6 → 5,6(合計 11)
支度も整ってようやくパーティを始めた頃(もちろん歌の中での話だ)、だんだんと滴の溜まった各所では身内や友達や、ご近所さんまでもが起きてきた。
助かる、ちょうどエキストラが欲しいと思っているところだったんだ。掛け合いと輪唱とコーラスと……そう、とにかく声があるに越したことはないからな!
雨の舞台はじき歌手と役者で満杯になり、僕らは一足分だけ気の早いパーティを声いっぱい演じた。その熱気はと言えば積もった雪も溶かしてしまうほど! きっと春は早いよ、なんて言いながら皆で円陣を組んだ。
さて、ゲリラライブはこれでおしまい。早起きしたせいでまだちょっと眠たいから、次のステージはひと眠りした後になりそうかな。まったく、僕らの春が待ち遠しい。