シナリオ:即興TRPG「混沌奇話(カオステール)」
全てをランダムでやっていくぞ。
使用ツール:ランダム単語ガチャ
ブレストマシンを使おうと思っていたが、あれは二単語の組み合わせが表示されるんだったのでやめ。
セットアップ
🎲1d1000 → 79
全てにおいて1d76を使用する。
世界観決定
ワード:トレンチコート/軍用車両/虚心坦懐/iTunesカード/ニーチェ
とある軍事国家があった。大陸の中央部に位置するそこは、高い技術力と武力をもってして国を確保しており、敵の多い戦争国家でもあった。
兵士たちは自らの手で武器を振るうのではなく、遠隔兵器や自動操縦の軍用車両を用いて対面に当たる。丈夫さや動きやすさを担保する必要のないトレンチコート型の制服は、彼らの代名詞にもなっていた。
一部の選ばれた兵士の卵たちは、物心ついた頃から機械操縦技術・古典哲学を引用した心構え(ニーチェって哲学の人だよね)を教えられる。高技術により「意識の情報統合理論」を叶えた機体は兵士の唯一無二の相棒となり、やがては常に平静な殺戮兵器として任務に出ることになる。
それら機体に対する「人間もどき」という呼称は、一般市民や敵兵からの揶揄、尊敬、あるいは恐れを込めて呼ばれるのだった。
PC作成!
ワード:カップル/荒唐無稽
🃏 → 🍀クローバーの 4
名前:ナル
少女のような見た目の女。はつらつとした物言いとは裏腹に、遠慮も慈悲もない殲滅力をもたらすために敵軍だけでなく味方からも恐れられている上等兵。幼少期より共に育った型落ちの人型機体を溺愛していることから「戦場の恋人」などと呼ばれる。
秩序を嫌う節があり、集会や命令に背くようなこともしばしば。貴重な兵士に対する処分がし難いことがこの国の教育の唯一の欠点で、上官らもほとほと手を焼いている。
ストーリー!
導入
ワード:鉄道員
ある遊撃兵を処理した帰り道。荒廃した地平には真っすぐ廃線が続いており、ナルは機体のマルと「線路から落ちたら負けね」ごっこをしながら鈍足で進んでいる。
展開1
ワード:ハットトリック/火縄銃
ごっこ遊びはバランス感覚に優れたマルの圧勝だった。拗ねたナルが線路から降り、視線を逸らしたところ、道の脇の焦げついたような塊が目についた。
マルの腕を伸ばさせて突いてみたところ、反応はない。危険物ではないようだ。跳んで寄り、拾い上げたところ――それは細長い筒の形をしていて、根本は丸みを帯びて変形している。フリントロックと呼ばれる機構のその銃は、しかしこの国では既に神話のような遠い昔の道具だった。
弾丸は込められたまま。少し傾けた拍子に、銃身から滑り落ちて地べたに転がってしまった。慌てて拾い上げると、どうやら弾ではないようだ。正確には、弾の外殻を借りているだけで、中にあるのは火薬ではない。
マルが慎重に分解すると、中に込められたのは丸まった古い紙切れだった。
今どき、紙なんて! 歴史上の遺物としてしか認識できないそれは、これまた時代遅れな炭を用いて、何かが書きこまれている――暗号のような。
展開2
ワード:玉突き事故
さて、謎の紙面を読み込もうかとしたときだ。かすかな地鳴りが聞こえたかと思えば、すぐそばにレーザーの軌跡が描かれた。敵襲だ! マルが咄嗟に弾く合間に、ナルは岩陰に逃げ込む。影踏みみたいな足取りで、二人してその場を離れていく。
謎の暗号に、タイミングのいい襲撃。……まるで、この暗号に何かがあると教えてくれているようなものではないか!
展開3
ワード:敗者復活戦
敵の気配が随分遠ざかったところで、マルの通信機能をオープンする。上等兵以上は定時連絡が義務付けられているのだが、ナルはたまにしか使わない機能だ(面倒だから)。上官の返答が来る前に音声保存サービスにつなぎ、短く告げる。「ちょっと長いお散歩に出てくるから、私の後釜は埋めといて」。
通信を切り、ついでに関連機能をシャットダウン。これで探索に集中できそうだ。真面目なマルが困ったように首をかしげるので、撫でてハグしてなだめておいた。どうせ位置情報は送信されているんだから、構いやしない。
これは私たちだけの宝の地図だ。誰にも渡す気はしなかった――何せ、面白そうだし!
一体何が隠されている暗号なのか、楽しみじゃないか。